ごみは減ったの!?

新しい分別収集開始から2カ月・・・


 ごみの中で一番大きな割合を占めるのが、缶・ビン・紙製品・プラスチック製品など商品に付いている容器包装ごみ。 
 4月1日から「消費者」「市町村」「事業者」が役割分担してリサイクルを進め、再資源化を図る「容器包装リサイクル法」に沿った分別収集がスタート。新しい6区分12分別の収集が始まってから2カ月がたちました。
 今までの4区分5分別からビン・缶やペットボトル・発泡スチロールの資源回収が加わるなど大きく変わりました。そこで 今回この2カ月間に発生したいろいろな問題点など、分別収集についてみんなでもう一度見直してみたいと思います。


3月は粗大ごみの山


 増え続けていたごみも経済の動向により、平成2年度の年間排出量約1万1400トンを最高に一時減少しましたが、平成6年度から再び増加し、平成10年度まで年々増加してきました。
 発展する経済と歩調を合わせるように増え続けてきたごみ。大量生産・大量消費の暮らしに慣れてしまった私たちは、バブル崩壊後も物の大切さや節約といったことばをどこかに置き忘れて来てしまったようです。豊かさを追い求める生活はごみを大量に生み、ダイオキシンの発生や二酸化炭素による地球温暖化など環境にも悪い影響を与えてきました。
 可燃ごみは、平成8年度からの年間の排出量を見ても増加率は異常な伸びを示しています。特に平成9・10年度は、年間の増加率は10パーセントを超しています。これはダイオキシンの怖さが広く知られるようになり、ダイオキシンが発生しやすい家庭用の焼却炉での焼却や野焼きをやめた影響によるものと推測されます。ただ、毎年3月の急カーブは、転居などに伴うごみの増加と思われます。
 不燃ごみは、可燃ごみと比べると横這い状態となっていましたが、平成10年度3月に向けての異常な伸びは、有料化になる前に粗大ゴミを処分しようとして大量に排出されたことによるものです。


ごみは減少の兆し?

 今年の3月は、新しい分別収集への変更前の要因も加わって大幅増となったため、前年の4月と比較(グラフ参照)しました。収集後初めての4月の可燃ごみと不燃ごみの排出量は946・44トン。前年4月の1,032・32トンより85・88トン減り、8・3パーセントの減少となりました。
 ただ、前年のごみ排出量から分別収集で資源となったペットボトル・発泡スチロール、缶・ビンの数量(前年4月も今年の4月と同じ数量と仮定)を差し引くと実質5・6パーセント、約57トンの減量。これは市民1世帯当たり、1カ月に4キログラム弱減量できたことになります。


わたしたちが主人公


 分別収集スタートの4月の1カ月だけをみると、ごみは確かに減っています。でもリサイクルは、繰り返し利用することでごみの発生を抑えるとともに資源の無駄使いを防ごうとするもの。ただ分別するだけでなく、みんながリサイクル商品を使わなければ、循環型社会の実現はありません。わたしたち一人ひとりが商品を選ぶとき、価格だけでなく環境によいかどうかを考えて行動することで、製造者などにも影響を与えることができるのではないでしょうか。
 環境やごみの問題はわたしたちの消費行動の結果として、今わたしたちに返ってきているともいえるのではないでしょうか。自らが賢い消費者として、わたしたち自身が暮らしやすい社会をつくる主人公として行動する時が来ているのです。




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