商業ビルとして再スタート

 シティホテル美濃加茂は、昭和63年8月に美濃太田駅前市街地再開発事業の関連事業として、関係地域の皆さんのご協力のもとに完成しました。以来これまでの10年間可茂地域唯一の都市型ホテルとして、社会経済・生活文化の交流などこの地域の中心的な役割を果たしてきました。 
 今回シティホテル美濃加茂の経営が困難になったことに伴い、市有財産としてホテルの土地建物を購入することになりました。
 ホテルの経営悪化により、今年6月8日、市長は市議会全員協議会の席上で、ホテルの土地建物を10年分割で購入し同社に賃貸する再建案を協議しました。
 しかしこの現会社の再建案は、解決を先送りするだけで市議会や市民の皆さんの理解が得られないと判断。今回会社の清算のなかでホテルの土地建物を市が買い受け、商業ビルとして再生することとしました。
 今後は株主・債権者の皆さんと協議して会社の整理、清算手続きに取り組む一方で、商業ビルとして再スタートする計画です。

ホテル経営の現状

 ホテルは昭和63年総事業費27億1900万円(国・県補助金2億1500万円、市補助金1億4500万円、借入金15億円など)で建設。しかし、この建設時の借入金の金利負担や減価償却費・人件費などの固定経費が大きく、開業以来経常赤字が続いてきました。近年の不況により売り上げが大幅に減少。特に開業以来120件から150件あった結婚式は、ピークの7年度158件を大きく割り込み昨年は93件、婚礼売上だけでも2億円以上下回り、昨年の赤字は1億6759万3千円となり、累積赤字も21億4142万1千円になっています。
 こうしたことから大幅な債務超過になり、経営が続けられない状況となりました。

市三役の給与を減額

 美濃加茂都市開発(株)が清算されることで、市が出資している2億4000万円は回収の見込みがないことなどから、市長・助役・収入役の給与を10月から3月までの6か月間(期末手当2回を含む)減額することになりました。減額割合は市長40%、助役20%、収入役10%、総額545万円です。


市民の皆様へのお願い
美濃加茂市長 川合良樹

 美濃加茂都市開発株式会社(シティホテル美濃加茂)の経営が困難となり、清算に向けて協議が進められています。第三セクターとして市も出資をいたしており、市民の皆様をはじめ関係各位に多大のご迷惑をおかけいたしておりますことに対し、心からおわびを申し上げます。また市政をお預かりする者として、その責任の重さを痛感いたしているところであります。
 シティホテル美濃加茂は、昭和63年に美濃太田駅前市街地再開発事業の関連事業として完成し、ここに10年を迎えた訳でありますが、このような結果になり誠に申し訳なく思います。
 私といたしましては、この事業が当時多くの皆様のご理解とご協力により進められてきたこと、その後可茂地域の社会経済・生活文化の交流拠点としての役割を果たしてきたことや、現在美濃太田駅を中心とした周辺整備事業が進められていることなど、本市の将来を考えるときどうしてもこの灯を消したくないとの考えから、今回の土地建物などの取得を決意いたしました。
 まだ多くの課題を抱えておりますが、今後は関係者のご理解を得て会社が清算されるなかで、新しく商業ビルとして再出発をする計画でございます。
 今日までご協力賜りました関係者の皆様に厚くお礼申し上げますとともに、市民の皆様にもよろしくご理解を賜りますようお願い申し上げます。


特集/シティホテル美濃加茂の土地建物を購入

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