コンピュータ2000年問題に関する Q&A


[金融関係]

Q 預金の払い出しに問題は生じませんか。
A  万が一コンピュータ・システムに2000年問題が発生した場合に備え、預金データが消失することのないよう、年末時点における預金データのバック・アップ(保全)を残しておく予定です。
 なお、日本銀行では、年末に向けて預金の払い出しなどにより、現金に対する需要が増加した場合にも円滑な供給が可能となるよう、十分な額の日本銀行券(お札)の備蓄を行います。
Q 自動現金預け払い機は正常に動きますか。
A  都市銀行、長信銀・商工中金、信託、地銀、第二地銀、信用金庫、信用組合、労働金庫、系統農協・信漁連が設けているCD・ATMネットワークは、今年の4月と5月の2回にわたり接続テストを実施し、それぞれ2000年1月4日およびうるう日の日付での処理について問題がないことを確認しています。
Q 金融機関などの2000年対応は完了しましたか。
A  平成11年3月末における対応状況については、金融機関など(預金等取扱金融機関、保険会社、証券会社等)の99狽ェ、6月末までに、顧客取引などに影響を及ぼす重要なシステムの修正を完了し、また、主要な取引先との接続テストも終了しています。


[エネルギー関係]

Q 電力会社、石油会社の2000年対応は完了しましたか。
A 1.電力
 6月末時点で、電力会社の制御系重要システムの模擬テスト進ちょく率(各社の模擬テスト完了率の平均。以下同じ。)は98.8煤A9月末までに99.4煤A11月末までにすべての重要システムについて対応完了の予定です。一部の発電所については、定期検査にあわせて模擬テストなどを行うため、対応が11月までかかるものもありますが、それまでに同型の発電所で模擬テストを行うなど、実績を積んでいることから、問題とはならないことが確認されています。

2.石油
 6月末時点で、石油精製・元売会社の制御系重要システムの模擬テスト進ちょく率は91煤B制御系重要システムについては、定期点検にあわせて実機での模擬テストを行い、問題が生じないことを確認することとしていますが、精製プラントの定期点検の多くが今秋に予定されているため、すべてのシステムの対応完了は10月の予定です。

Q 停電は本当に生じないのですか。
A  事業者からの総点検結果の報告や、外部の有識者からなる第三者委員会による事業者の取組手法に対する検証などを行った結果、電気事業者側の2000年問題によって停電が生じる可能性はきわめて低いと考えられます。

Q 原子力発電所は大丈夫でしょうか。
A  専門家からなる「原子力発電所2000年問題調査委員会」を組織して、事業者の取り組みについて調査を行ってきました。
 現在運転中の51基の原子力発電所すべてについて調査・改修状況について検討し、国内で現在運転中の原子力発電所はどれも、重要な計測制御装置について2000年問題に関して調査・改修が進められ、原子力発電所の安全・安定運転に支障は及ばないと判断されました。

Q 産油国の対応など、石油輸入は確保されますか。
A  日本に原油を供給している産油国国営石油会社やメジャーなどのほとんどが年内までには対応を完了する予定となっています。
 さらに、民間備蓄及び国家備蓄合計で約160日分の石油備蓄があることから、万が一、日本に供給される原油が不足する事態が発生したとしても、備蓄の活用などにより十分対応できると考えています。

[情報通信関係]

Q 電話の不通は生じないのですか。
A  電話については、6月末までに関係設備の確認・改修などをほぼ完了し、2000年問題により通話ができなくなることはないと考えられます。

Q 携帯電話は2000年問題が無いというのは、本当ですか。
A  携帯電話については、6月末までに関係設備の確認・改修などをほぼ完了しているため、2000年問題により通話ができなくなることはないと考えられます。

Q インターネットが不通になることはないですか。
A  インターネットを構成するルータなどでは伝送・交換のために年号を含む情報を処理していないため、2000年問題により基本的な通信機能が大きな障害を受けることはほとんどないと考えられます。

[医療関係]

Q 通院している医療機関の2000年対応に関する情報はどうしたら入手できますか。
A  医療機器の製造業者などにおける取り組みに加えて、医療機関においても、保有する医療機器について必要な取組を行うよう求めています。
 平成11年6月末現在で、重点医療機関を対象に行った調査の結果では、97狽フ医療機関が医療機器の修正などをしており、その後も対応を進めています。
 個々の医療機関における取り組み状況については、受診されている医療機関にご確認ください。

Q 医療機器の2000年対応は完了しましたか。
A  医療機関の医療機器については、製造業者や輸入販売業者が2000年問題発生の可能性についてチェックし、問題発生の恐れがある医療機器については厚生省に報告をすることになっています。現在までのところ、健康に影響をあたえる恐れがあるとする医療用具は1品目だけ報告されていますが、すでに修正作業を行っており、その他の医療機器については健康に影響を与える恐れがあるとの報告はありません。
Q 年末年始は医療機関で治療を受けない方がいいでしょうか。
A  各医療機関では年末年始の治療による支障が生じることのないよう、対応されているものと考えていますが、日頃受診している医療機関については患者さん自身もその対応状況を確認していただくことが望まれます。

[交通関係]

Q 年末年始に電車に乗っても安全ですか。
A  鉄道に関しては、列車の安全運行を確保するための駅構内のポイントおよび信号機を制御する信号装置、自動列車制御装置、自動列車停止装置の保安関係の運行管理システムには日付情報を使用していません。 このため、2000年問題発生による事故の心配はありません。
 一方、列車のダイヤ通りの運行を確保するための運行管理システムについては、現在、鉄道事業者においてシステムの改修など必要な対応が順調に進められています。



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