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三和のゲンジボタル

三和のゲンジボタル 所在地 美濃加茂市三和町
問合せ 美濃加茂市三和連絡所
電話 0574-29-1001
交通 JR高山本線美濃太田駅から車で20分
地図 PDF(20KB)
 

 市の最北に位置する三和地区では、ゲンジボタルが多数生息し、毎年市民はもとより愛知県などの県外からも多くの見物者で賑わう。
 国内には20種類のホタルが生息しているといわれるが、ホタルを代表する種類としてはゲンジボタルとヘイケボタルがある。ヘイケボタルは田や沼のタニシ類を餌としているが、ゲンジボタルは清流に棲むカワニナという小さな巻貝を捕食する。
 また、ヘイケボタルは成虫で体長1センチメートルほどであるが、ゲンジボタルは体長1.5センチメートルにもなり、別名「おおぼたる」とも呼ばれる。
 三和地区にゲンジボタルが多数生息する要因として、餌のカワニナの棲むことのできる清流があることと、三和地区が山間部に位置するため卵を産みつけるミズゴケの成育に適した低温地域であることなどがあげられるが、いずれにしても三和地区は、ゲンジボタルが成育することのできる環境汚染のきわめて少ない地域といえる。
 ゲンジボタルは鞘翅目(しょうしもく)ホタル科に属する昆虫で、主に西日本に多く生息する。6月の中旬から下旬ごろ、川岸の湿ったミズゴケに産みつけられた卵は、約30日ほどで孵化する。体長1.5ミリメートルの幼虫は孵化するとすぐに水面に落ち、前述のカワニナを捕食する。幼虫は約11箇月の間水中で暮らし、やがて翌年の5月初旬頃上陸する。上陸するまでに脱皮を6回行う。しかし、餌の不足などで十分に成長できなかった幼虫は、さらに1年間を水中で過ごす。
 5月初旬、降雨時や降りやんだ直後の土が湿っている午後7時頃、川岸のあちこちで幼虫が光を発しながら上陸する姿が見受けられる。幼虫が一斉にゆっくりと上陸するさまは光の帯をなし、壮観である。やがて土手の軟らかな土中にもぐりこみ、繭を作る。約40日で脱皮し、蛹になる。さらに約10日後、最後の脱皮で成虫となり、地上にはい出る。
 ゲンジボタルは雌雄とも光るが、さかんに飛びかって光るのは雄である。雌は木や草の陰で光っている。交尾後、雌は上流に移動し、卵を生む。6月の下旬、ゲンジボタルは成虫となって約2週間の短い命を終え 年によって異なるが、ゲンジボタルの最盛期は例年6月15日から20日頃である。川浦川の三和小学校付近と川浦川の支流の廿屋川沿い一帯で多く見受けられる。午後7時頃から飛び始め、9時まで続く。川浦川では9時から10時頃がよく飛びかう時間である。
 昭和43年(1963年)8月17日、この地域を襲った集中豪雨はホタルの生息する河川の決壊をもたらし、その後大規模な河川改修が行われた。これによってゲンジボタルの餌のカワニナが見られなくなり、その結果、ホタルは一時期姿を消したが、地元関係者の地道な努力によって再び姿を見せるようになった。
 とくに三和小学校では、昭和51年(1976年)からゲンジボタルの飼育に取り組み、昭和59年(1984年)からホタルの幼虫の放流を始めたが、これとともにPTA、自治会、婦人会、老人会に呼びかけて河川の環境美化運動を行っている。
 こうした経緯から、昭和46年(1971年)、川浦川支流の廿屋川のゲンジボタルを市の天然記念物に指定し、平成元年(1989年)には指定地域の拡大をおこなっている。

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