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概要

広報みのかも10月号

22016.1018国際的な美術作品のある風景緩やかな丘陵地帯に位置する太田町の前平公園は、市民の憩いの広場として親しまれています。敷地内の池のほとりには、ステンレス製の丸い板を貼り付けた玉石が敷かれた一角があります。これは、一九九〇年の「美濃加茂彫刻シンポジウム」にフランスから参加したレオナルド・ラキータさんが制作した「静寂なる朝の露」という作品です。前平公園には、同シンポジウムで設置された10点の彫刻があります。このシンポジウムは一九八八年、美濃加茂青年会議所を中心として市民と行政が一体となって、個性豊かなまちづくりを目指して始まった事業です。作家が市内で滞在制作を行い、公園や遊歩道に作品を設置しました。ラキータさんが参加した一九九〇年は、海外から3人の作家を迎えた特別な年でした。1000枚におよぶ丸いステンレスの板は、川石に降りた朝の露を表現しています。風に揺らめき続ける水面、そこに硬質で金属的な輝きを持つ不思議な水玉模様が加わり、公園の風景を現代的に彩っています。先進的で国際色豊かな前平公園の景観、シンポジウムの歴史と共に未来に伝えていきたいです。