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概要

広報みのかも10月号

原子爆弾によって大きな被害を受けた長崎市が、戦争の悲惨さと原爆の恐ろしさ、平和の尊さについて、次世代を担う青少年に伝えるために平成5年から毎年開催しており、今年で24回目になります。8月8日、9日の2日間、被爆体験者の講演や、爆心地付近の被爆建造物見学、9日の平和祈念式典に参列するなどしました。また、8月10日には広島市を訪れ平和記念資料館や原爆ドーム周辺も見学。原爆による被害の実態を自分たちの目で見て肌で感じ、原爆の恐ろしさや平和の尊さについて学びました。この特集では、4人の派遣生たちが、ピースフォーラムで感じたことや学んだことをレポート形式で紹介します。生徒たちの報告から平和について改めて考えてみましょう。次世代へつなぐ平和への思い特集03美濃加茂市では、平成元年に平和都市宣言を行いました。そして、平和事業の一環として、中学生を被爆地に派遣する事業を平成16年度から行っています。今年度の派遣について中学校から参加者を募集した結果、奥田皓太さん(西中3年)、加藤優奈さん(西中3年)、川島聖羅(東中3年)、山本千紗さん(東中3年)の青少年ピースフォーラムへの派遣が決定。全国から集まった約500人の青少年と交流を深めるとともに、平和への思いを新たにしました。30年以上の年月をかけて築かれた東洋一のロマネスク様式(中世西ヨーロッパの建築様式)の大聖堂。昭和20年8月9日午前11時2分、長崎に投下された原爆により一瞬にして崩壊しました。現在、再建された天主堂からは、原爆の爆風に耐えたアンジェラスの鐘が響き渡ります。■浦上天主堂●地域振興課多文化共生係?内線362問青少年ピースフォーラム「私のせいで弟と妹が死んだ」。71年前、当時16歳だった語り部の永野悦子さんは言います。原子爆弾は、目に見える傷だけではなく、一生残る心の傷も作りました。それでも、永野さんが、この辛い経験を語るのは「戦争がない時代」に生まれた僕たちに同じ悲劇を繰り返してほしくないという強い願いがあるからだと思います。僕は、その願いを聞くだけにせず、「伝える側」として今回の経験を同世代に話していきたいと思いました。しかし、日本人が伝えるだけでいいのでしょうか。5月のオバマ大統領の広島訪問後、多くの外国人が広島、長崎を訪れています。しかし、彼らの多くは原爆の怖さを知らないと思います。だからこそ、世界唯一の被爆国として、しっかりと世界中の人たちにも、恐ろしさを伝えなければなりません。たとえ言葉や文化は違っても、平和を願う気持ちは一緒だと思います。71年前のあの悲劇を繰り返さないよう、事実を受け止め、世界が一つになり、協力していくことが、被爆者の願いを叶えるための第一歩だと思います。Report 01西中学校3年奥田皓太Okuda Kouta(122016.10