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概要

広報みのかも9月号

22016.917飛騨川鳥ちょう瞰かん白く泡立つ水の流れが滝となり、水しぶきが周りの空気を爽やかに包むのとは対照的に、激しく流れるごう音が体中に響き渡ります。川辺ダムがゲートを揚げた時、流れ落ちる水の迫力を肌で感じる瞬間です。川辺ダムは、昭和一二(一九三七)年開業の重力式コンクリートダムで、美濃加茂市と加茂郡川辺町に接しています。両岸はこのダムによって結ばれており、歩いて渡ることができます。近くで見るダムは骨太な造りで、大きな鉄の塊の滑車、太いワイヤー、コンクリートの意匠がとても印象的です。ここからの眺めは切り立った断崖と川原が目に飛び込んできます。川原は、ゴツゴツとした岩肌が露出し、独特の景観を作り出しています。これは、約二千万年前の火山活動でできた蜂屋累層の火山角礫岩が広く分布したものです。美濃加茂市の蜂屋町から加茂郡八百津町までつながっており、露出した場所となります。上流側のダム湖は鏡のように周りの景色を映し出し、下流側は放水によって躍動的な景色や、荒々しい奇岩・断崖などが見られます。静と動を備えたダムから望む風景は、いつまでも見飽きることがありません。