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概要

広報みのかも8月号

5 2016.8厚生労働省が行った推計調査では、成人男性の27・3%にあたる約4人に1人が、また、成人女性の21・8%にあたる5人に1人が糖尿病かその予備群といわれており、いまや糖尿病という病気は「国民病」とも言われています。美濃加茂市の国民健康保険の特定健康診査の受診者データから見ても、受診者の半数以上となる58%の人に糖尿病の目安となる検査項目「ヘモグロビンA1c」の異常値が見られました。また、国民健康保険1カ月あたりの受診患者に占める糖尿病患者の割合も、年々増加傾向にあります。昔からある糖尿病。なぜ今、国民病とまで言われるようになったのでしょうか。糖尿病は、「インスリン」というホルモンの分泌量不足や働きの低下が原因となり、血液中の糖分を体のエネルギー源としてうまく活用できなくなる病気です。その原因は、食べ過ぎや運動不足といった悪い生活習慣がもとになっていると考えられます。糖尿病は重症化するまで自覚症状がほとんどありません。こうしたことから、血液中の糖分が多い高血糖の状態が続き、血管を傷つけ、動脈硬化が進行し、やがては腎炎や網膜症、神経障害といった「3大合併症」を引き起こしてしまうのです。こうなると、腎機能の低下から人工透析が必要になったり、網膜症による視力低下から失明してしまったりすることもあります。また、神経障害により足などが壊死してしまい、切断しなければならないような深刻な病気を全身に引き起こす危険性があるほか、命にかかわる「心筋梗塞」や「脳梗塞」を引き起こす確率も高くなるといわれています。自覚症状がないからと油断すると、大変なことになるのが、この糖尿病なのです。生活習慣に起因する「糖尿病」の恐ろしさとはまだ健診を受けたことのない人は、「忙しいから」「これくらい平気」「勇気が無くて…」と何かしらの理由をつけて、自分の体と向き合うことを避けている人も多いでしょう。しかし、「発見が遅れても良い」という病気はなく「やはりあの時健診さえ受けておけば…」と実際に後悔する人も多いのが現実です。市では、市民の皆さんの健康を支えるための健診を行っていますが、残念ながら受診率は、加茂地域で最下位(右グラフ)。早くに病気が見つかれば、その分治療が早くでき、予防につながります。また、万が一病気が発見されたとしても、さらに悪化してから発見されるより、精神的にも経済的にも、そして何より体のためにも、何倍も良いのは明らかです。自覚症状が無いうちから受け、病気を予防、もしくは早期発見するのが健診。受診は早ければ早いほうがよいのです。後悔しないために、まずは一度「健診」を提案保健師からの特集これからもずっと。健康福祉部健康課市いち原はら京きょう子こ保健師H26特定健診項目別結果国民健康保険法定報告