ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

広報みのかも7月号

22016.715多くの努力でつながる命六月の中旬、三和町内で無数のホタルが舞い、その姿は世代を超えて多くの人たちを魅了しています。三和地区のホタルは、一九六八(昭和43)年の大雨により、一時その数を減らしました。町内を流れる河川が氾濫し、その修復工事により、もとの川環境とは大きく変わったためです。そこで、ホタルの絶滅を防ぐために、一九七一(昭和46)年に、有志が「ホタル保存会」を結成。今では町内を挙げて「守る会」ができました。ゲンジボタルを保護する活動の象徴の一つが「カワニナ養殖場」。山あいからの水が流れ込むこの養殖場で、守る会はゲンジボタルのエサとなる巻貝のカワニナを育て、放流しています。このほか川の草刈りや清掃活動を行い、各家庭では使用する洗剤や農薬などはできるだけ環境に負担をかけないものを利用するなど、その地道な活動は40年以上続き、地域の人たちの暮らしの一部になっています。ホタルが多くすむ川は、魚や昆虫もすみやすい川。そのような川環境は、私たち人間にも住みやすいものであると言えます。その環境を維持しながら、美しい自然を後世に伝え残していこうとする日々の営みを感じられる風景が、ここにはあります。