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5 MINOKAMO 2015.10.1展示品やモノから刺激を受けるのは、基本的には個人です。しかし、家族や友人、時には学校のクラスといった複数で博物館を訪れることも多くあります。そこでは会話を通して刺激や感想を共有することがあるでしょう。また、何か知りたいことがあると博物館のスタッフに聞くこともあります。このように、自分以外の人たちと関わることによって、新たな気付きが生まれ、さまざまな観点を得て、より思いが深まり広がっていくことになるでしょう。人々はどんな目的や理由で「文化の森」を訪れるのでしょうか。博物館ですから、展示品を見に来る、関連する講座に参加する、博物館の素材に対する個人の興味や知的関心から訪れる、などなど。何か目新しいことであったり、何か美しいものであったり、自然や歴史に関することであったり、地域に関することであったり。目的や理由はさまざまですが、人はそれから何かを感じ取っています。モノや関連する出来事との対話は、博物館特有のものなのです。ミュージアムへの知的好奇心文化の森の中を見渡すと、さまざまな人たちの存在に気付かされます。展示や催し物が目的で訪れる人ばかりではありません。まだ小さなお子さんと一緒に家族で訪れ、生活体験館の縁側でこいのぼりを見ている人たち。車いすで訪れ、芝生と森を見ながらお茶を飲み、ほっとする空間を楽しむ人たち。現代彫刻の下でシートを広げてお弁当を食べている人たち。森に入って深呼吸をしながら散策している人たち。文化の森が目指すのは、ささやかであっても、利用した人たちに「今日はなんだかいい気分」と感じてもらえる空間となることです。文化の森が、地域の人たちの生活の一部となり、さまざまなコミュニケーションが生まれる場所であり続けるために。地域の中で果たすべく役割として、1地域に特有なもの、地域のこだわりを深めること2人々の感性を高めてもらえるような工夫をすること3一過性でなく、質的に高いものを意識することを常に意識して存在していくことが必要だと考えます。これは、オリジナルなミュージアムとしての「みのかも文化の森/美濃加茂市民ミュージアム」を創造することにもつながります。多くの人たちが、文化の森を「美濃加茂の自慢だね」と思い、そして将来「なくてはならない場所だな」と思っていただけるような場所となれるように。15年目を迎えた今、みのかも文化の森は新たな一歩を踏み出します。人との対話やコミュニケーションからたたずまいや場の力が「居心地の良い空間」を演出「ちょっと知的」な日常をミュージアムでちょっと知的に特集