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命を育む溜ため池文化の森の西側に広がる太郎洞池。この池は、両側がせり立つすり鉢状になった地形を生かして作られています。開発された年代は不明ですが、十八世紀末には既に完成していたことが資料からうかがえます。二百年以上、この地にある池です。この太郎洞池は江戸の終わりから明治時代の始めに掛けて、それまであった池を拡張する改修工事が行われました。河岸段丘の上に位置する今の西町のあたりの田畑に水を引くかんがい用のため池とするためです。工事は当時太田村の庄屋であった福田太郎八が私財を投入し、2年の歳月を掛けて行われました。池の南東には太郎洞池水神社があり、水の神様をまつっています。水が枯れ、作物ができなくなることは命に関わります。水が枯れることのないよう願った当時の人々の思いを感じることができます。現在この太郎洞池は、かんがい用のため池の役目を終え、調整池としてあります。雨が多く降った後、池は豊かな水量を抱き、水面に両側の木々の緑を映しだします。その水は隣接する文化の森や周囲に生息する昆虫や野鳥などの生き物、そしてその生き物たちの食草やすみかとなる植物を育みます。今も昔も、命を育む水をたたえる風景です。問みのかも文化の森/美濃加茂市民ミュージアム?28-1110美濃加茂新24景052MINOKAMO 2015.9.1